ワキガの切開剪除法は、ワキガ治療の中で効果が高い手術法です。
手術方法としては、ワキの下の中央部を切開して皮膚をひっくり返して裏側にあるアポクリン汗腺を医師の目できちんと確認しながらとっていくものです。 医師が目で確認しながらとる方法なので、取り残しが少なくてワキガを完全に取り除いて、他人に迷惑をかけることは無いぐらいに効果を期待できる方法の一つです。
当クリニックでは、吸引法やシェーバー法という方法は切開剪除法に比べると、治療効果が劣るためお勧めしていません。
健康保険による手術料金は、
保険適応3割自己負担で片側:約18000円(手術は、片側ずつしかできません)
※健康保険適応手術には、その他に規定の初診料・再診料・検査料・処方料・処置料が別途加算されます。また、術後にマイナートラブルが発生したときの処置料金が必要になります。
切開剪除法の皮膚を均一の厚みに切るということは技術が必要です。
まず、皮膚を均一に剥離することにかなりの経験と技術を要します。裏側から汗腺を削るところもこの手術の肝の部分ですが、切りすぎると皮膚に穴があいたり、不十分であると汗腺が残ってしまったりなど、ひどいときにはそのダメージによって皮膚の一部が傷んでしまうこともあります。 しかし、遠慮気味にとったのでは、取り残してしまいワキガ症状が治らないことになってしまいます。
切開剪除法のデザイン
腋毛の発毛している部分より外側に約1cm程度の大きな範囲をマーキングします。手術範囲の中心に近いところで脇の下のしわの最もはっきりした所を切開線とします。
切開は4〜5cm程度ですが、傷が十分落ち着くとしわに隠れるため意外に目立ちません。
術後の経過
当クリニックでは、傷の縫合部にドレーンを2本入れて皮膚の下に血液が溜まらないようにしています。他のクリニックでは、タイオーバー固定という方法を用いることが多いのですが、私どもではタイオーバー固定は行いません。タイオーバー固定をすることで創部の状態が見にくくなり、何かマイナートラブルが起こっているときに判断がつきにくいからです。
その代わり、こぶし大のガーゼを脇の下に挟んで、弾力テープでがっちりと固定を行います。そして、創部の状態は翌日から毎日7日間ドレーンを取り除いたり、トラブルは起こってないか確認したり、圧迫を日に日に小さくしたりして7日目に抜糸を行います。
ここまでくれば、シャワー浴が可能になり、思いっきり腕を振ったり上げたりしなければ特に行動に制限はありません。治療後2週間目からは、脇の下全体に硬さや赤みが強くでることがあります。よって、リザベンや柴令湯の内服やキズアトをケアする塗り薬を使います。
傷痕が完全に落ち着くのに6ヶ月~1年くらいかかることも知っておいてください。
術後の合併症
1. 「同意書(PDF)のダウンロード」のアイコンにマウスを合わせ、マウスの右ボタンをクリックします。
2. 表示メニューから「対象をファイルに保存」を選び、パソコン上に保存してください。