酒さ・ニキビダニにメトロニダゾール外用療法/にしやま形成外科皮フ科クリニック(名古屋栄3丁目)
2019-07-01
ロゼックスゲル(0.75%メトロニダゾール)について
酒さ(しゅさ)
「酒さ」は、30代から60代の人に多い、炎症性かつ進行性の慢性疾患です。「大人のニキビ」と誤って呼ばれることもありますが、酒さはまったくニキビとは違う疾患で、赤み、小さな吹き出物、顔面の毛細血管の拡張などといった症状を引き起こします。
初期の症状は、発疹、日焼け、アレルギーに似ているため、治療すべき症状だと気づかない患者さんが大変多くいらっしゃいます。また、寄生虫の「デモデックス」というニキビダニが悪化要因であるとも言われております。
※酒さ様皮膚炎とは
酒さ様皮膚炎(しゅさようひふえん)とは、原因不明の病気である「酒さ」と似た症状が生じることから、この名前がつけられた皮膚炎です。多くの場合、ステロイドや免疫抑制剤などの長期使用によって、毛細血管が拡張した状態を指します。
酒さ様皮膚炎は、ほかの皮膚炎の治療のために使用したステロイド剤の影響を受けて生じます。治療したい皮膚炎の症状が継続している間は発症しませんが、症状が軽快したにもかかわらず、強いステロイド剤を塗布し続けていると、発症することがあります。
ステロイド剤を使用した部分の皮膚が薄くなり、細い血管が浮き出る「毛細血管拡張」が生じます。そして、赤み、ほてり、熱感へと症状が悪化します。さらに進行すると、ニキビのような血疹(けっしん)や膿疱(のうほう)があらわれます。また、ほとんどの場合、かゆみもあり、皮膚の突っ張り感や、ヒリヒリとした痛みを感じる患者さんもいます。
酒さ様皮膚炎の治療方法と治療期間
原因となったステロイド剤や化粧品などの使用を中止します。その代わりに、抗菌作用のある薬、ステロイド剤ではない外用薬、乾燥肌やヒリヒリ感を緩和するための保湿剤を処方します。ステロイド剤や抗アレルギー剤の内服薬を併用することもあります。治療期間は長期に渡ります。一般的に、ステロイド剤を使用してきた期間の1.5~2倍程度は必要とされています。原因となったステロイド剤の使用を完全に中止すると、その後、1~2週間の間は著しく悪化(離脱症状)しますが、その期間を過ぎれば、改善していきます。
酒さの症状には、重症度に応じていくつかの段階があります。
症状は、重症度によって3段階に分類されています。
軽症:顔が赤らみやすくなり、顔の中心部に、なかなか消えない赤みが出現します。この赤みは、皮膚の表面に近い血管が広がることによるものです。
中等症:この段階では、赤みに加え、赤い発疹が鼻、頬、額、顎などに現れます。
重症:重症になると、鼻や、時に頬の脂腺が拡張し、皮膚の組織が密集して赤みを帯びるようになります。
酒さの治療
酒さを完治させる治療法はありませんが、病状のコントロールは可能です。酒さは慢性の疾患であるため、治療は、症状を軽くすることと、症状が出ない状態を維持することを目的としています。皮膚科で処方される薬と、皮膚科医の推奨するスキンケアにより、症状をコントロールし、悪化を防ぎます。
酒さの悪化要因
日光、カフェイン、アルコール、刺激の強い食べ物、ストレス、極端な高温・低温などの悪化要因を避けるようにしたほうが良いでしょう。人により悪化要因は異なります。自分にとっての原因を見つけるために、毎日の食事や行動などを記録すると役に立つかもしれません。詳しくは皮膚科医を受診しアドバイスを受けましょう。
ロゼックスゲル(0.75%メトロニダゾール)
毛包虫(顔ダニ、ニキビダニ、デモデックス)等に起因するにきび治療、赤面症・酒さ等赤ら顔の塗り薬です。
嫌気性菌や寄生虫、ニキビダニを減らす抗菌作用がありますので、ニキビ肌、脂質肌、赤ら顔を解消します。毒性や副作用が少なく、酒さをはじめ、ニキビ、ニキビ跡の赤み、口囲皮膚炎(酒さ様皮膚炎)などの症状に対して優れた作用を発揮します。
特に、酒さへの有効性は優れており、酒さの治療薬の第一選択薬となっています。
外用方法
1日1~2回、洗顔後に患部に塗布して下さい。
※使用中は紫外線、飲酒を避けてください。
副作用
皮膚のかゆみ、赤み、乾燥、かぶれ、灼熱感、出血
禁忌
- 妊娠中の方[妊婦への経口投与により、胎盤関門を通過して胎児へ移行することが報告されているため]
- 授乳中の方[母体血漿中と同程度の濃度で母乳中に移行することが報告されているため]
- 脳膿瘍、多発性脳梗塞、てんかん、、髄膜炎、ラクナ梗塞、認知症、パーキンソン症候群などの病気がある方
料金について